マセラティ3200GT試乗記(20年前に書いた原稿です。加筆あり)
2025年12月27日
マセラティ3200GT試乗記
パソコンを整理していたら、20年前の書きかけの試乗記が出てきました。
大した中身では無いのでボツになったのかもしれません。
試乗記に関しては車の運転が好きなのと、同じメーカーが作る車でも車種によって全く違うテイストになっているのが面白く、少しでも分かりやすくお伝え出来ればというのが最初のきっかけです。
これはミラコラーレ立ち上げ前のアルファロメオディーラー時代から書いていたのですが、自己満足で終わってしまうことを危惧していましたが予想に反して好評でした。現在はyoutubeに変わりましたが、サーキットだけでなく、箱根などの峠で行えるとより良さがお伝えできるですが、今の時代難しくなってしまいました。昔は峠での取材も数多くありインプレッション記事も臨場感溢れる物が多かったのですが。。。。。。。
では20年前に書いて日の目を見なかった試乗記をご覧ください。

平成2005年4月23日作成記事
マセラッティー3200GT試乗記Part1
皆さん始めまして。そして以前の試乗記を読んでもらった方々大変ご無沙汰しています。
このたび廻りからの催促により、懲りずに試乗記を再開します。これからはメーカーの枠に囚われず車種選定が出来るので皆さんのリクエストにお応えしやすいと思うのでどんどんリクエストください。そんなこんなでやっとこさお店もOPENし少し時間が出来ましたので、第一発目はマセの3200GTからはじめます。

昔から欲しくて欲しくてたまらなかったマセラティ!
スーパーカー時代のメラクから、222、シャマル、ギブリ、クアトロポルテときて、3200GTと常に欲しい車N01だったんですが、何故か所有したことはありませんでした。
何故今まで買わなかったのか???
理由は単純明快です!・・・怖くて手を出せませんでした(笑)
今回会社設立に当たり、アルファも良いけど、「マセもやりたいな」と言った所驚くほどの賛同を得、マセを扱うことになったのですが、話す人、話す人から同じ指令を出されました。
指令内容!
野田おまえが実際に乗って、試乗レポートを本音でやってくれ!
世の車好き、マセへの興味は津々だけど噂先行のためあまり良いイメージが無い。
それと走りに関しても、実は正直皆イメージがわかないみたいで全部合わせて一気に行ってみます。
確かに本、Net共にあまりにもマセに関する情報が無さ過ぎる。
しかも知りたいことはあまり出てこない。
人に聞いても「壊れるよ」と悪い噂しかない・・・・でその人がマセのこと本当に知っているのかと言えば、実は噂レベルでの話。
走りに関してもドッカンターボで怖くて乗れない、雨の日はカローラより遅い、曲がらない(直線番長)、事実どれだけ速いのか、運転しやすいのかも本当に不明というのが、世間一般的のマセ評ではないでしょうか。
アルファロメオでさえあれだけ壊れなくなっても、知らない人は壊れるという印象を持っているのも結局、「噂」「固定概念」「食わず嫌い」が結構大きなウエイトを占めていると考えています。

それと故障が起きたときの対応。結局最後は人間が直すのですから、人的な部分でのスキル、企業内での教育、受け入れ側の体制面での差が国産車、ドイツ車との差となってブランドイメージを構築している部分も大きいと思いますけど。前振りはその位にして今回の試乗記では、実際に足で使ってマセの良いところ悪いところ等を野田流に検証していきます。
1発目の3200GTをチョイスした理由は、「巷のリクエストNo」1+「自分で欲しいから」「乗りたいから」という単純な発想で始めます。
単純な試乗記から、故障、そして当社整備による改善度合いなどを報告していきます。
スタイリング
街中でもそれ程遭遇する機会がない車で、マジマジとみる機会がない車で、見たとしても何処かの展示場でしか見たことがなかったが、街中で現車を目の前にすると車から出るオーラにまずは吃驚!バリバリに車から俺は他の車とは違うぞ!どうだというオーラが眩しいくらいに出ている。見た瞬間からやばい・・・本当にやばい・・・
完全に心が奪われた。事実何人かに見せた瞬間、こんなにカッコ良かったっけ?と良いながら次に出る言葉が、これいくら???(笑)完全に落ちてます。
まずはエクステリアの紹介から、
一番好きな部分はフロントの顔・・・いやー本当にたまりません。
一日見ていても飽きが来ない顔。他では絶対にない顔。

またマセのエンブレムがカッコイイ!実はそれまでエンブレムを見ても正直なんとも思わなかったのが、フロントに付いているのを改めてまじまじと見ると本当に素敵。
現金なもので早速ステッカーを購入し携帯に貼り付けました(笑)
そしてサイドライン
本当にすばらしいデザイン。尚且つテールが最高!
乗り込む前に感動しきり。フェラーリとは別のオーラが発生しているので、一度是非現車を見てください。絶対にやられます(笑)
くるりと周り後ろにいくと、このテールこれがもう何ともいえずに好きです。

以前通勤中高速の料金所で3200GTと同時に飛び出し(ETCがない時代の料金所ダッシュ)、チギラていたのですが、あのテールランプを見るたびに、悔しい思いが喜びに変わるというくらい、とても素敵なデザイン。これまたたまりません。
アメリカの保安基準だかスタイリングの好みのせいかは忘れたけど、最後までこのテールでいって欲しかったという人は結構いるはず。
確かに探している人の大多数が、前期型のテール指名ですからその人気の高さが知れます。
実走での暫く待って頂いて、次に内装に。
これまたイヤラシイ(笑)
昔のマセに比べれば色気はかなり少なくなったと言われる方も多いが、今の時代でこれだけやっている車はフェラーリくらいですね。

ただ残念なのはやはり時計。マセはやはりあの金時計がないとなんか悲しいですね。
なのでもう一台はしっかり変えています(笑)
話は戻り内装へ
ダッシュ廻りもオールレザー、シートもドア廻りもこれは本当にいやらしい。
マセに似合う男、もしかして乗る男を選んでいますね(笑)

シートに関して
普段乗りに関してはまったく問題ないです。
実は私腰が悪くて去年の12月は全く歩くことも出来ずに、1ヶ月間寝たきり状態で、外出出来るようになってからも暫くは杖なしでは歩けないほどでしたので、シートに関してはちと五月蝿いです。
先日片道400km試乗記を兼ねて走行したのですが、シートの形状から背中に負担が掛かりやすく、途中で背中か痛くなりました。お尻は大丈夫なんですけどね。それとヘッドレストがかなり後ろにあるため助手席に乗っているときは寝るに寝れません。

外に出てまじまじと見て気づいたのですが、ヘッドレストにあるマセのマーク。
かっこいい(笑)
とここで試乗記は終わっております。
肝心のインプレが無かったので当時を思い出して加筆します。
3200GTでジムカーナに出場したことがありました。
写真は当時の物ですが、この個体はMTです。
クラッチのミートポイントが分かりにくく発進に気を遣う車でした。
サイドブレーキが甘く、サイドを引いてもお尻が出ないためテールスライドに持ち込むのに苦労し、クラッチを蹴ることでやっとテールスライドしたことを思い出しました。
今以上にマセラティが珍しい車でしたので、こんな車でジムカーナを走るなんてとかなりの注目を浴びました。
20年前の私です。まだ髪の毛がフサフサとあり若いですね(笑)

市街地ではとても刺激的でターボが効いてからの加速は過激で体感速度は実速度よりかなりありました。トラコンが付いていたのでそれまでの車よりは安全に乗れましたが、3200GTからクーペGTに乗り換えたときは何て乗りやすい車なんだろうと驚く程の差があります。
ただ当時でも色んな所がエラーが出て渋滞にはまると、エンジンがハンチングしてきて飛ばしていなくてもハラハラ、ドキドキする車でした。
ATの方が乗りやすく当時は今ほどMT人気が無かったため、敢えてMTに乗りたいと言う方はいなかったと思います。
以上で終わりになりますが、又何か昔の原稿が見つかったら掲載させて頂きます。
























